オフショア開発ではどこまで任せられるのか

オフショア開発

オフショアに開発を始めて依頼するときに一番最初に悩むのが、
どこからどこまでを任せられるのか、非常に悩むところです。

僕の経験上では、要件定義から参画してプロジェクトを回していくのには
苦手な会社が多かったかと思いますので、基本設計以降で考えてみたいと思います。

依頼するパターン

大きくは以下、3つに分かれるだろうか考えられます。

1)基本設計から依頼するパターン
2)詳細設計から任せるパターン
3)製造から依頼するパターン

1)基本設計から依頼するパターン

要件定義書を元に基本設計書の作成、製造、テスト(単体、結合)までの一覧の開発工程を任せるパターンです。


日本側で要件定義を実施し、その要件定義書を元に基本設計以降の工程で参画してもらいます。
ここで、失敗しやすい日本側の対応は、要件定義書が不十分であることがよくあるのです。構築するシステムの要件が十分に要件定義書に落とし込めていればいいのですが、
日本の開発の現場で、要件定義に力を入れて、完成度の高い要件定義書が出来上がってくるのは割合としては少ないだろうと思います。

ドキュメントとしての分量は多いのですが、よく見ていくと要件としてちゃんと練られていない場合が多いのです。

当然、インプットが悪ければ、アウトプットも悪くなります。 

要件定義書から基本設計書への落とし込みは、高度なスキルが要求されると思います。それゆえにインプットの質が悪いとアウトプットの質が落ちてしまうのです。付き合いが長い、オフショアの会社や、システムとして複雑でないものであれば問題ないかもしれませんが、

基本設計から任せる場合は、注意が必要です。

とりわけ、まだオフショア開発の経験が浅いところは基本設計から依頼することは避けた方がよいと思います。

2)詳細設計から任せるパターン

僕の経験上では、詳細設計書からのパターンが一番成功確率が高い進め方と考えています。

その理由は、基本設計書への落とし込みが終わった時には、ぼんやりとしたものからシステムとして作るべきものがより具体的になっているからです。
システムの全体像が具体的になっていると、オフショアとのコミュニケーションのレベルがグッと下がります。
基本設計書が出来上がっている状態から依頼することは、システムの理解も早く結果的にプロジェクトが円滑に進むようになるのです。

さらに仕様としては決定している状態で依頼することで、仕様確認というよりは、仕様の不備や間違いなど仕様のチェッカーとしての役目をオフショア側に持たせる事が可能なのです。

正しく理解しないと、その後の詳細設計や、製造ができないのです。

3)製造から依頼するパターン

製造から依頼するパターンも多く見られますが、このパターンも比較的に失敗しやすいと考えています。

一つ上げられるのが、設計書の作成する過程がないので、仕様不備を見つけにくいのです。設計書に記載されているものが正しいということで理解するので、そのまま実装・テストをする傾向があります。

日本側からすると、それぐらいチェックして! と思ってしまうかもしれませんが、これはオフシュアに限らず日本人に渡しても同様のことが起こりえるので、一概にオフショアだからというわけでもないかと思います。

結論

オフショアへ依頼する際は、初めてや慣れていないのであれば、詳細設計から依頼するのがベターです

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